動画制作の一連のワークフローは、撮影・メディアファイルの取り込みと整理・編集・書き出し、と大まかに4つに分類できます。
まずは完成イメージに合わせた映像を撮影(または購入)し、BGMやグラフィックなども併せて、プロジェクトに必要なアセットを集めます。そして、すべてのメディアファイルをPremiereProに取り込み、同時に整理します。整理は少し時間を割いてでも行うようにしましょう。ビンと呼ばれるフォルダに種別したり、カラーラベルによる色分け、また必要に応じてメタデータを入力するなど、しっかりと整理しておくことで、その後の編集作業をスマートに進めることができます。
編集作業は、動画制作の醍醐味といえるワークフローです。タイムライン上にビデオやテキスト、グラフィックなどを配置し、それらのアニメーションを作成したり、エフェクトなどを使用した視覚的な合成効果、またオーディオミキシングなど、自由にクリエイティビティを発揮しましょう。最後に、編集したプロジェクトを書き出して完成です。
では各パネルの役割について簡単に触れて、終わりたいと思います。メディアファイルは取り込むと「プロジェクト」パネルに表示されます。整理もここで行いましょう。メディアファイルは、「メディアブラウザー」パネルからも取り込むことができます。
PremiereProには2つのモニターが用意されていますが、左の「ソースモニター」パネルには、編集前のクリップが表示され、動画や音楽の必要な部分だけをトリミングできます。対して右の「プログラムモニター」パネルは、編集済みのビデオセグメントが表示されます。この編集済みのビデオセグメント(またはプロジェクト全体)のことを「シーケンス」と呼び、シーケンスは「タイムライン」パネルに表示されます。
またタイムラインパネルのシーケンス内には、帯状の「トラック」という領域があります。トラックは層になっており、上層のトラックは下層のトラックをカバーします。つまり、同じサイズのビデオクリップを上下のトラックに配置した場合は、上のビデオクリップしか表示されません。下のビデオクリップを表示させるには、上のビデオクリップを透明化するか、サイズを縮小させる必要があります。
「エフェクト」パネルには、PremiereProに用意されているすべてのエフェクトやトランジションがカテゴリ別に整理されており、ドラッグアンドドロップでシーケンス内のクリップに適用させることができます。「エフェクトコントロール」パネルでは、シーケンス内で選択しているクリップに適用されているエフェクト用のプロパティが表示され、時間経過に合わせた調整や編集が可能です。