背景の雑音を取り除く高度な編集テクニック

PremiereProでバックグラウンドノイズを除去するにあたって、ワークフローにAdobe Auditionを統合する方法についても触れて紹介していきたいと思います。

録音したオーディオが最初から完璧であれば言うことはありませんが、編集の初期段階で大抵はバッググラウンドノイズのクリーンアップが必要となります。サウンドの全体的な向上には「Adobe Audition」が最適といえますが、Premiere Proの中にもオーディオ編集タスクを実行する高度なツールが装備されています。

ノイズ除去において「クロマノイズ除去」エフェクトはとても便利で、ヒスノイズなどを自動的に検知して除去することができますが、その他にもPremiere Proには便利なエフェクトが用意されており、積極的なアプローチでオーディオを修復することが可能です。

「ノッチ」は、指定した数値に近い周波数のノイズを除去するエフェクトです。これは電気的な干渉によるノイズに向いており、センタープロパティの数値を50Hzないし60Hzに指定すれば、電源ケーブルなどから発生するハムノイズを除去することができます。Qプロパティはエフェクトの影響範囲を指定するもので、数値は低いほど帯域幅は狭くなり高いほど広くなります。また「ダイナミック」エフェクトのAutoGateプロパティは「しきい値」のレベルに満たないすべての信号(ノイズ)を除去し、エクスパンダ―プロパティでは「しきい値」のレベルに満たないすべての信号を減退します。

このように「ダイナミック」エフェクトでは特定のオーディオレベルを指定しますが、特定の周波数を指定するエフェクトは「ノッチ」以外にも「ハイパス」や「ローパス」、そして「Multiband Compressor」があります。ハイパスエフェクトは特定の周波数より低い周波数を、ローパスエフェクトは特定の周波数より高い周波数を除去し、これらはモノラル・ステレオ・5.1サラウンドのクリップに適用できます。さらに「Multiband Compressor」では4つの周波数帯域を個別にコントロールでき、帯域間の交差周波数の微調整も可能です。また多数のプリセットも用意されており、例えば「De-Esser(ディエッサー)」では高域周波数の一部を自動的に除去できます。

Adobe Auditionにはサウンドを向上させるための高度なエフェクトが用意されているだけでなく、5.1ミックスを素早く作成できるなど、バッググラウンドノイズのクリーンアップにおいても大変有効です。またAdobe AuditionはPremiere Proの作業にスムーズに統合するので、ケースバイケースでアプリケーションの切り替えを検討しましょう。

クリップを右クリックして「Adobe Auditionでクリップを編集」を選択するか、シーケンス全体を対象にしたい場合は「編集」>「Adobe Auditionで編集」>「シーケンス」の順で、アプリケーションを起動します。最初にノイズのみが聞こえる部分をハイライトし、「エフェクト」メニューの中にある「ノイズリダクション/リストア」から「ノイズプリントをキャプチャ(Shift + P)」を選択します。次に「Ctrl / Cmd + A」でクリップ全体を選択し、先ほどと同じ手順で「ノイズリダクション(Shift + Ctrl / Cmd + P)」を選択するとダイヤログが表示され、ノイズを処理できるようになります。そのままで十分の場合がほとんどですが、音声に影響が及ばない程度に各オプションを調整して「適用」を選択します。ファイルを保存(Ctrl / Cmd + S)しAdobe Auditionを閉じたら、Premiere Proに戻ってクリーンアップされたオーディオを確認します。

オーディオエフェクトとサブミックスの利用

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